お仕事での無理な要求は断る?!それはできません?!ゼロ回答?!その前に代替案を考えるべき?!
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はじめに
お仕事をしていると、上司やお客様が「無理な要求」をしてくる事があります。
その「要求に答える事」が、あまりにも難しく、なす術がない時は「それはできません」と断ります。
「できない」のであれば、「断るしかない」のは理解できます。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか?
今回は「代替案」について触れたいと思います。
「それはできません」、一言で終わる言葉ですが、それが続くと上司やお客様から、「不評」をかってしまう事になります。
上司から不評をかうと、評価に影響します。
お客様から不評をかうと、別の会社にお仕事をとられてしまう可能性があります。
上司やお客様も「無理な事を言っている」と分かっているのですが、「言わざるを得ない状況」である事は理解するべきです。
その点を汲んで、上司やお客様の要望に答える為に「努力している姿勢」を見せる事が重要となります。
代替案とは
「代替案(ダイタイアン)」とは、「ある案に対する代わりの案」となります。
一般的な「お仕事で代替案が必要な場面」をご紹介します。
予算や人員などの資源に制約がある時
限られた予算や人員、時間枠の中で目標を達成する必要がある場合、より効率的な手順やツールの導入、外部資源の活用、優先順位の再検討などの案が「代替案」となります。
技術の進歩にあわせる時
新しい技術やツールの導入によって、従来の方法よりも効率的に仕事をおこなう為の案が「代替案」となります。
例えば、自動化ソフトウェアやクラウドサービスを利用する事で、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
コミュニケーションの改善が必要な時
チームや部門間のコミュニケーションが不十分である場合、効果的なコミュニケーションツールや手順の導入、定期的な会議やレポートの作成などの案が「代替案」となります。
スキルの向上が求められる時
チームメンバーのスキルや知識が不足している場合、「トレーニングや研修の実施」「外部の専門家の協力を得る」など、スキルの向上を図る案が、「代替案」となります。
優先順位を再検討する時
複数の業務やプロジェクトが同時に進行している場合、優先順位を再評価し、重要なタスクに人やお金などの資源を集中させるようにする案が、「代替案」となります。
以上、「お仕事で代替案が必要な場面」となります
しかし、これらは「今までおこなわれてきたやり方」に対して「何らかの変更が必要になった」時の「代替案」となり、「改善提案」などとも言われています。
これらの例は「今までの作業の置き換え」というイメージになります。
お仕事では「無理な要求」という物が存在します。
この「無理な要求」の対策として、「代替案」を利用する事ができます。
参考までに「無理な要求の例」をご紹介します。
極端な時間の制約
「非現実駅な短い期間で作業を完了するような要求」です。
例えば、「1日で大量の複雑なレポートの作成指示」などとなります。
不可能な目標設定
「達成するのが不可能な非現実的な目標の設定」です。
例えば、「過去に例を見ない高い売上目標の設定」などとなります。
予算や人員の不足の条件下での要求
「予算や人員に見合わない非現実的な要求」です。
例えば、「通常よりも大規模なプロジェクトを予算や人員を増やさないまま達成する要求」などとなります。
倫理的に問題のある要求
「法律や倫理に反するような行為をおこなわせるような要求」です。
例えば、「公序良俗に反するような事柄をおこなわせるような要求」などとなります。
矛盾した要求
「要求自体が矛盾している要求」です。
例えば、「コスト削減と品質向上の両方を同時に達成するような要求」などとなります。
以上、「無理な要求の例」となります
これらの「無理な要求」は、そもそも「実現不可能」です。
しかし、この「無理な要求」が「無理やり通されてしまう」事があります。
これは、「上司やお客様の勝手な想像」がある為です。
「勝手な想像」である為、「実現可能な根拠」がありません。
この「上司やお客様の勝手な想像」が「元々の案」だとすると、それに「代わる提案」が「代替案」となります。
そもそも、「無理な要求」を引き受けてしまう事は「非常に危険な行為」となります。
よって「断る」のですが、「強く要求」される場面があります。
「断るなら、他の誰かにやってもらう」「他の会社にお願いする」など、「心を揺さぶられる言葉」があるかも知れません。
ここで、「できない事」を無理に引き受けた結果、「やはりできなかった」となるのが、「最悪のシナリオ」です。
この「最悪のシナリオ」により、「上司からの評価は下がる」「お客様からはお金を払ってもらえず他社に逃げられてしまう」、などの可能性が発生します。
とはいえ、「それはできません」と断るのも「同じ状態になる危険性」があります。
よって、「一度、考える」必要があります。
「断る」前に「無理な要求」に対して、「条件をつける事で実現可能となる」かも知れません。
これが「代替案」となり、「非現実的な要求に対する実現可能な提案」となります。
無理な要求に対する代替案の考えかた
「無理な要求に対する代替案の考えかた」となります。
「条件の提示」をする事により、「無理な要求」を「実現可能な提案」とします。
「できない事はできない」、実際はその通りです。
しかし、「条件を提示する事で可能な事になる可能性」があります。
例えば、お客様は成長企業で、現在の従業員は100名です。
お客様は従業員のパソコンの入れ替えを要求していますが、将来の成長を見越して300台のパソコンを購入しようとしています。
しかし、金額は200台分しか払えないと言われました。
100台分のパソコンを無償で提供する事はできません。
それならば、「現在は150台の購入」を提案します。
とりあえずは150台を提案し、あとの150台については今後の課題となりますが、その場はしのげます。
「問題の先送り」のように感じますが、「無理な要求に応える」事も「断る」事もしていません。
これが、「代替案」となります。
「規模と金額」が見合わない場合、「規模の縮小」「金額を上げる」などをおこなえば実現可能になるかも知れません。
「要求されている難易度」があまりにも高い場合、「難易度を下げる事」で実現可能になるかも知れません。
いずれにしても、「条件を加える事で対応が可能」になるのであれば、それは提案するべきです。
とはいえ、「会社としての施策」という物があります。
「会社の施策」として、「採算を度外視して対応する」場合があります。
これは「古くからお付き合いのあるお客様」「今後に大きなお仕事が見込まれるお客様」に対しておこなわれます。
例えば、「人員が不足しているなら、人員を手配する」「設備が不足しているなら、設備を増やす」「時間が不足しているなら、他社に協力を依頼する」などとなります。
ただし、これらにかかる費用の全てが「自社の負担」となる為、場合によっては「売上よりも費用が多くなる可能性」があります。
しかし、これは「お客様のあらゆる無理難題に対して、会社がお金を払ってでも対応する姿勢」となり、これが「会社の施策」で「努力している姿」となります。
お仕事では、「無理な要求」に対しても、できる限り「対応する姿勢が重要となる場面」があります。
これは「断る選択」により、「評価が下がる危険性がある為」です。
とはいえ、それが「自分の損失」「会社の損失」になるなら、「対応する事は避けるべき」です。
よって、「対応する姿勢は見せる」ものの、できるだけ「現実的で損失がない代替案」が必要になります。
simacatから一言
「それはできません」は「ゼロ回答」と呼ばれています。
「ゼロ回答」とは「上司やお客様の要望に対して、全く答えを返さない」事です。
そもそも、お仕事とは「誰かが、何かが欲しい、何かをして欲しい」と言う要求であり、それを叶える事で成り立ちます。
しかし、「ゼロ回答」とはその要求に対して、「何もあげない」「何もしない」と言う返事を返す事となります。
上司としては、この人を何で雇っているのかが分からなくなり、お客様としては、何の為に取引をおこなっているのかが分からなくなります。
よって、できる限り、「ゼロ回答」はおこなわないようにしてください。
そして、「無理な要求」で一番多いのが「金額面」となります。
お客様としては、「なるべく安く、なるべく良い物」を要求します。
初めは普通に見積もりを要求されますが、最終的には「いくらの値引きができる?」と言う話しになってしまう場合もあります。
それならば、「初めから高い金額で見積もりを出せば良い」と思うかも知れませんが、「その見積もりの根拠が一般的な金額なのか?」をチェックされます。
しかし、これが「ビジネスの正しい姿」なのかも知れません。
「なるべく安く、なるべく良い物を求める事がビジネスの本質」です。
従って、「無理な要求」を「それはできません」で終わらせるよりも、なるべくお客様の要望を取り入れた提案を検討するほうが、前向きな考えかたとなります。
そして、「会社の売上に貢献ができる可能性がある考え方」でもあります。
「無理な要求」に対しては、会社の施策を考慮しつつ、適切な「代替案」を検討して頂きたいと思います。
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