【ざっくり解説】簿記とは?!簿記ってなに??なんの為にあるの??
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はじめに
「簿記」という物をご存知でしょうか?
経理や事務のお仕事をしている人は、知っていて当たり前の物だと思います。
営業やエンジニアの方など、経理や事務のお仕事に関係のない人は、名前は知っていても、どの様な物なのかは分からないと思います。
しかし、例えば「交通費の精算」や「備品の購入」など、伝票を作成した事はないでしょうか?
それが、「簿記」を行う為の「元の情報」となります。
なんとなく聞いた事のある「簿記」について、今回はざっくりと解説をいたします。
簿記とは
「簿記」とは、「会社のお金の流れを記録して、ある期間(通常は年度ごと)で報告資料にまとめ、報告をする作業」です。
「家計簿やお小遣い帳」という物を聞いた事はないでしょうか?、「自分の家のお金や、自分のお金の流れの記録」です。
「家計簿やお小遣い帳」で、「自分の家のお金や、自分のお金が、どのように使われているのか?」を知る事ができます。
「お金の流れの記録」の目的は、「正しくお金が使われているか?健全な活動が行われているか?」の「証明」となります。
例えば、お小遣いが足りなくなり、親に臨時でお小遣いの要求をするとします。
基本的に、「親は渡したお小遣いで足りる」と考えています。
しかし、足りるはずのお小遣いが足りなくなるという事は、「無駄遣い」を疑います。
したがって、「無駄遣いをしていない事の証明」ができれば、臨時で、お小遣いをもらえる可能性が高くなります。
「証明」とは、「無駄遣い」や「問題のある出費」はなく、「健全にお金が利用され、そして不足が発生した事」となり、両親に「お金の不足」を理解させる為の情報となります。
そして、この「証明」に「お小遣い帳」を利用します。
また、「そもそも、お小遣いが少ない事」の理由としても、利用する事ができます。
「家計簿」も同様となります。
例えば、奥様が生活費を管理し、「家計簿」をつけているとします。
生活の状況が厳しくなり、旦那様のお小遣いを減らし、生活費に充てようとお願いをするとします。
この時も、「無駄な出費」をしていないかを証明できれば、スムーズにお話しが進むでしょう。
無駄遣いをせず、「健全にお金を利用している証明」に「家計簿やお小遣い帳」を利用する事ができます。
なお、これはあくまでも、自分や自分の家のお話しとなります。
普通にサラリーマンをしているなら、「健全にお金を得て、使っている状態の証明」は、必要ないのかも知れません。
しかし、会社には、このような「証明」が必要となります。
誰が知りたいのか?なぜ知りたいのか?
それでは、「会社のお金の流れ」は、「誰が知りたいのか?」「なぜ知りたいのか?」となります。
「簿記」は、「会社のお金の流れを記録する事」と、「記録を元に報告書を作成する事」が作業内容となっています。
その作業の結果、「報告書」を見れば、「会社の状態を知る事」ができます。
この、「会社の状態を知る事のできる報告書の作成」が、「目的」となります。
では、「誰が知りたいのか?」となりますが、「会社の状態を知りたい人たち」は、大きく分けて、「利害関係にある人たち」と「国」があります。
「利害関係にある人たち」として、主に「経営層」、「投資家」、「銀行」が挙げられます。
「経営層」は、「自分の会社の財産の把握」「自分の会社の借金の把握」「自分の会社の儲けの把握」を行い、「会社の継続と儲けの拡大」を考える必要がある為、「会社の状態」を知る必要があります。
「投資家」は、会社にお金を提供し、その「お金に見合う利益を得る人たち」となります。
主に「株主」と呼ばれている人たちとなります。
「株主」は、「会社に投資」を行い、「会社の儲け」に応じた、「利益」を得ています。
言い方を変えると、「会社のお金の一部は自分たちのお金」となります。
そのお金が、「儲けが出せないような、無駄な使われ方がされていないか?」をチェックする為に、「会社の状態」を知る必要があります。
次に「銀行」となります。
会社が「銀行」から、お金を借り入れている時、「借り入れられる上限の金額や返済額」は、その時の「会社の状態」により、変わります。
したがって、「銀行」は「会社が良い状態なのか?悪い状態なのか?」を判断する為、「会社の状態」を知る必要があります。
そして、最後は「国」となります。
これは「法人税」という「税金の徴収」が目的となります。
「税金逃れ」とか「脱税」とか、耳にした事はないでしょうか?
基本的に「法人税の金額」は、「会社の儲け」にて、計算されます。
「国」は、この「会社の儲け」が、「正しく導き出された結果である事」を知る必要があります。
なお、「国」としては、「できるだけ多くの税金」を徴収しようとします。
しかし、「税金を払う」という事は、「儲けが減る」「残るお金が減る」事となります。
よって、できるだけ「税金の徴収」を免れようと、会社は「工夫」をします。
この「工夫」が、「税金対策」や「節税」と言われる行為となります。
この行為にルール違反があった場合、「脱税」となり、「法人税法違反」などの法律違反の行為となります。
この「法律違反の行為の調査」にも、「簿記」にて記録された情報は利用されます。
以上のように、「報告書」は、「知りたい人」や「知らなくてはいけない人」がいる為に、作成が義務化されている物となっています。
simacatより一言
「簿記」がなぜ、存在するのかについて、なんとなくのイメージはつかめたでしょうか?
一言で「簿記」と言っても、「会社のお金の流れの記録をして報告する」までの段取りは、色々とございます。
今回は、まずは概要として、「簿記が何故必要なのか?」のざっくり解説でした。
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