任された仕事は妥協できない?!妥協を許さないのは単なるワガママと考えるべき!!
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はじめに
お仕事で「妥協は許さない」という人がいます。
この様な考えを持った人は、「自分に対して」も、「他人に対して」も、同じ様に思います。
「自分に対して」は、自分が知っている事、自分ができる事、全てを盛り込もうとします。
そして、「他人に対して」は、自分が知っている事は知っていて、自分ができる事はできると考えています。
言い方を変えると、「自分も全力で行う」し、「他人にも自分と同じ能力を求める」という事です。
お仕事を行う上で、考え方は悪くはないのですが、「他人」に求める時、一つ間違えると無理強いとなってしまう事があります。
「妥協は許さない」と考える前に、そもそも「妥協とはなんなのか?」を知りましょう。
そして、「妥協は必要」である事を学んで頂ければと思います。
妥協とは
「妥協」とは、「主張や考えが違う時、少しずつ譲り合って、結論や取り決めをする」という事です。
しかし、多くの方の「妥協」は「諦める」事をイメージします。
「諦める」とは、「無理だと思い込む。仕方ないからと断念する」という意味となります。
従って、「諦める」は「ゼロ」の発想で、「もう、行わない」となります。
しかし、「妥協」は「引き算」の発想で、「できる事はやる、難しい事は削る」となります。
例えば、難解な問題が立ちはだかった時、解決に向けた取り組みをやめてしまう事が「諦める」となります。
難解であっても、可能な限り解決に向けた取り組みをおこなう事が「妥協」となります。
「妥協」の意味を知らずに、「妥協は許さない」という人は、「少しずつ譲り合って、答えを導きだす」という考えに対して、「否定」する行動をとります。
例えば、「自分の考えを人に押し付ける行動」や「他人の考えの否定」などです。
そもそも「妥協」とは、「自分の考えと他人の考えの協調」で成り立ちます。
これは、お仕事においては、非常に重要な発想となります。
予算とのバランス
お仕事には「予算」という物があり、予め、どれくらい「利益の確保」ができるのかを想定しています。
この「予算」で一番分かり易いのは、「作業期間」となりますが、「妥協を許さない」と考えた時、「予算とのバランス」に問題が生じる事があります。
作業を行っている中で問題が発生した時、その「問題の解決」をする為に色々と考えたり、対応を行います。
この「問題の解決」にも「妥協」が必要な場合があります。
例えば、品質に問題がない事を前提として、「問題を100%解決するが作業時間が伸びる」か、「問題を80%解決して作業時間内に終わらす」かです。
「妥協を許さない」場合、作業時間が伸びても、問題を100%解決する事となります。
作業時間が伸びてしまうと、それだけ費用がかかる事となり、決められていた予算よりも、費用が高くなってしまいます。
そうすると、想定していた「利益の確保」ができなくなってしまいます。
特に、会社ではこの「利益の確保」が重要視されていますので、「妥協」をしてでも「利益を確保するべき」となります。
「予算とのバランス」を考えずに、ただ「妥協を許さない」という考えは、会社にとっては不要となります。
妥協は許さないは単なるワガママ
「妥協は許さない」という考えは、「単なるワガママ」と捉える事もできます。
「妥協は許さない」とは、他人の意見を聞かず、周りの状況も考えず、自分の考えだけを信じて、盲目的となる事です。
これでは、「自分勝手の単なるわがまま」です。
他人の意見を聞き、周りの状況を考え、自分の考え方を柔軟に変える事が、「妥協」と認識をするべきです。
そして、「妥協は許さない」と他人を責めてしまう人を見かけます。
それは、「妥協は許さない」という言葉を使って、「自分の思い通りにならない」事に腹を立てているだけです。
自分や他人の能力を冷静に分析し、「最適な回答を導き出す」事も、「妥協」となります。
simacatより一言
実は自分も、「妥協」を「諦め」と認識していた人です。
人から言われると、自分の考えが否定された様な気持ちとなり、悔しい思いをした記憶があります。
しかし、「妥協」の意味を知ると、なんとなく視点が変わり、「人の意見を取り入れてあげよう」と、なぜか上から目線で考えられる様になりました。
言葉の意味を知るだけで、考え方が変わったり、気持ちの負担が減るのは良い事です。
散々、否定をしてきましたが、「妥協はしない」など、自分の考えを持つ事は必要な事です。
「人の芯」の部分は、しっかりと持つべきだと思います。
しかし、お仕事は「自分を保つ事」が目的ではありません。
どれだけ、お仕事に有意義な存在となれるのかを優先して考えるべきです。
従って、その為に必要ならば、他人の意見や考えをおおいに取り込むべきです。
「妥協」により、なるべく多くの人の考えを吸収して、自分に取りこんでいきましょう。
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