一を聞いて十を知るとは?!一を聞いて十を知ったフリには要注意?!一の集まりが十となる?!
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はじめに
「一を聞いて十を知る」という言葉をご存知でしょうか?
なにやら、頭が良く察しの良い人のイメージがあります。
意味はのちほど解説いたします。
「一を聞いて十を知る」で気をつけたいのが、「一を聞いて十を知ったフリをする」事となります。
「一を聞いて十を知る」為には、「十」の中の「一」を知る必要があります。
今回は、「一を聞いて十を知る」について触れたいと思います。
お仕事をおこなう時の考え方として、参考にして頂ければ幸いです。
一を聞いて十を知る
「一を聞いて十を知る」とは、「物事の一部分を聞いただけで全体が理解できる」という意味となります。
中国の古書である「論語(ロンゴと読み、孔子とその弟子との問答が書き記された物)」から引用されている言葉となります。
現代のビジネスシーンで言い換えると、「要望を満たす為のすべての作業をイメージできる事」となります。
例えば、「今月の売り上げを集計して欲しい」という要望がありました。
この時、「今月の売り上げの集計」だけをして、「集計した数値だけを報告」で済むのは、ごく稀となります。
したがって、一言の要望から「要望を満たす事を考える」必要があります。
これは、「要望をした人の目的をイメージする事」となります。
確かに、要望をした人は「今月の売り上げを集計して欲しい」と言いましたが、「なぜ、そのような要望をしたのか?」を考える事となります。
これは「今月の売り上げを集計して何に使うのか?」となり、「目的」となります。
この「目的」がある以上、「集計した数値だけの報告」では、意味がない事が想像できます。
したがって、「今月の売り上げを集計した情報」として、「見える形である事が求められている」とイメージする事ができます。
このように考えた結果、「今月の売り上げを集計して欲しい」という要望でしたが、本当は「今月の売り上げを集計した一覧表を作成して欲しい」という要望に置き換わる事となります。
また、この時「今月の売り上げを集計した情報」が、要望した人の個人的な資料ではなく、社内に配布される物であれば、それにあわせた「工夫」が必要となります。
これも「要望をした人の目的をイメージする」事となります。
しかし、実際には、これらのすべては、イメージでしかありません。
そこで、「本当に要望した人が望んでいる事なのか?」を確認する必要があります。
この為に、今までイメージした事を逆にさかのぼります。
すると、「今月の売り上げを集計して欲しい」という要望があった時、「一覧表で作成するべき物なのか?」「それは社内で配布される物なのか?」などの「質問」を考える事ができます。
本来、「一を聞いて十を知る」には「質問をする」事について触れていませんが、現在のビジネスシーンでは、確認が必要となります。
したがって、この「質問」ができる事も、「一を聞いて十を知る」能力と言っても差しつかえはありません。
もちろん、「質問」ではなく、「作業内容の提示や提案」という形でも構いません。
どちらにしても、要望があった時に「目的を満たす為の作業をイメージする事ができる能力」となります。
一を聞いて十を知る為には
「一を聞いて十を知る」為には、「十」を知る必要があります。
これは、「十」を知らないとイメージができない為となります。
それでは「十とはなにか?」となりますが、これは「一の集まり」となります。
この「一の集まり」が「経験や知識」となります。
お仕事をして、様々な「経験や知識の蓄積」をする事により、「要望を満たす為の作業をイメージする事」が可能となります。
それでは「経験や知識にない事柄」については、「イメージをする事ができない」となります。
しかし、「経験や知識にない事柄」についても、「関連性」をイメージする事は可能です。
例えば、「見積書」と「請求書」があります。
「見積書の作成」の経験はありましたが、「請求書の作成」の経験はなかったとします。
しかし、フォーマットや記載内容に違いがあるかも知れませんが、「金額が記され、お客様に確認をして頂く物」に違いはありません。
ならば、「見積書」と「請求書」は、「関連性がある」とイメージをする事ができます。
このように、実際に「経験や知識」がなくても、「関連性」でイメージをする事は可能となります。
したがって、「経験や知識」がない事柄でも、「関連性」を利用して、「要望をした人の目的をイメージする」事は可能となります。
「あんな感じ」とか「あの様な」という想像でも、「一」となり、その「一の集まり」でも「十」にする事ができます。
simacatより一言
「一を聞いて十を知る」で一番怖いのが勘違いです。
これが「一を聞いて十を知ったフリをする」となります。
お願いをした事の結果が違うと、「何で確認をしてくれなかったの?」とお互いに思います。
このような事にならない為にも、要望する側も対応する側も、「結果のイメージ」は共有をするべきです。
おこなった作業が台無しになるのは、時間の無駄となりますし、なによりモチベーションが下がる結果となります。
お仕事では、「分かっていると思っていた」「それで良いと思っていた」などの、不確定な要素は極力なくすように、「確認をする事」を前提におこなうようにしてください。
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