定量的分析と定性的分析とは?!進捗率や達成率を利用してお仕事の状況把握に役立てましょう?!
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はじめに
お仕事をしていると、目標設定や成果報告の際に、「定量的分析」や「定性的分析」と言ったキーワードを耳にすることがあります。
「どちらの分析が最適なのか?」を迷う時がありますので、普段から「定量的分析」と「定性的分析」の使い分けに慣れておくと、いざという時に迷う事はありません。
今回は「定量的分析」と「定性的分析」について触れたいと思います。
お仕事での場面ではもちろんですが、それ以外の場面でも「定量的分析」と「定性的分析」をご活用頂ければと思います。
定量的分析と定性的分析
「定量的分析」と「定性的分析」をそれぞれ簡単に解説いたします。
定量的分析とは
「定量的分析」とは、「物事を数値化して分析・評価する事」となります。
たとえば「作業」があり、「作業工程の数」を抜き出します。
これを「定量化」と呼びます。
この「定量化」により「作業完了にどれだけ近ずいているのか?」「あとどれくらいで作業完了となるのか?」などを分析・評価する事ができます。
定性的分析とは
「定性的分析」とは、「数値ではあらわす事のできない性質の部分を分析・評価する事」となります。
たとえば「人の成長」や「デザイン」などは「人の主観や感覚に依存する事柄」となり「数値化」する事ができません。
このような時は「特性や特徴」について「一覧化」や「パターン化」などをおこない整理します。
これを「定性化」と呼びます。
この「定性化」により「他の人と比べた成長の度合いは?」「一般的に受け入れられるデザインであるか?」などを分析・評価する事ができます。
この「定性的分析」は「評価者の感覚」により分析・評価が変わる点に注意をする必要があります。
以上、「定量的分析と定性的分析の簡単な解説」でした
「定量的分析」は「情報を数値としてあらわす」為、「数値の大小のみで評価をする事が可能」となります。
しかし、「利用する数値に誤りがある」場合、「正しい評価」ができません。
一方、「定性的分析」は「性質を情報とする」為、「情報をさらに深堀りした評価をする事が可能」となります。
しかし、「評価をする人の能力が低い」場合、「正しい評価」ができません。
分析をおこなう目的は「情報を正しく理解し正しいアクションをおこなう事」です。
よって、「定量的分析」では「信頼できるデータ」が必要となり、「定性的分析」では「信頼できる評価者」が必要となります。
定量的分析と定性的分析のイメージ
「定量的分析と定性的分析のイメージ」をご紹介します。
定量的分析のイメージ
例えば「1ヶ月の売上目標が100万円」とします。
しかし、実際は「1ヶ月の売上が50万円」だった場合は、「半分しか達成できなかった」と評価されます。
これが「定量的分析の評価」となります。
しかし定量的分析には「オマケ」があります。
それは「目標に対する実績」である「現在の状況」を知る事ができる点です。
半月が経過した時点での実績が「売上25万円」となっていた時、今後の半月も「売上25万円」と予測する事ができます。
この予測から、残りの半月は「何らかの手段を検討し実行する必要がある」と推測する事ができます。
これらの推測に利用されるのが「進捗率」や「達成率」となります。
進捗率による分析
目標に対する実績は、「進捗率」にて表現をする事ができます。
「進捗率」は、「進捗率 = 終了したやるべき事の数 ➗ やるべき事の全体の数」で求める事ができます。
この「進捗率」を常に求めるようにしておけば「目標に対して、やるべき事がどれくらい消化されているか?」を把握する事ができます。
達成率による分析
一方、今の時点での状況の把握には「達成率」を利用します。
「達成率 = 終了したやるべき事の数 ➗ 分析時点までのやるべき事の数」で求める事ができます。
売上目標を1ヶ月で100万円とします。(なお、1ヶ月は20営業日とします)
この場合「1営業日ごとに5万円の売上」が必要となります。
分析時点を第1営業日とした時に、この日の売上が5万円ならば「達成率は100%」となります。
しかし、分析時点を5営業日とした時、第5営業日の時点で「売上が25万円以上」ではない場合、達成率は100%を下回ってしまいます。
「進捗率」だと「何となく消化できている」という状況の把握となりますが、「達成率は分析時点での確認がおこなえる」ので、都度リカバリに向けた対策をおこなう事ができます。
定性的分析のイメージ
定性的分析は、主観による分析となります。
人間的に成長した事をあらわす時、「100%」という数値を設定する事ができませんし、「人と挨拶ができるようになった」からと言って、それが「100%の内の何%となるのか?」についても分かりません。
よって「定性的分析」は主観により分析し「良い」や「悪い」の評価をする事となります。
上記のように人の主観に頼る事となるので「人それぞれの考え方」となり、曖昧な分析となります。
よって、「定性的分析」をおこなう場合は「その分野に秀でた人」「有識者」が担当する事が多くあります。
例えば、会社では上司が部下と面談をして上司が分析と評価をおこないます。
また、デザインのコンペなどではデザイナーがプレゼンを受けて分析と評価をおこないます。
人の主観で分析・評価をする事から「定性的分析」をする人は「どのような定義で分析をして評価をしたのか?」を明確にする事が求められます。
そして、この「定義」が「評価の基準や根拠」として利用されます。
以上、「定量的分析と定性的分析のイメージ」でした。
基本的にお仕事をおこなう場では「定量的分析」を意識するようにしてください。
「定性的分析」が多いお仕事であっても「自分なりのポイントを数値化しておく」と、分析・評価が楽になります。
simacatから一言
人に対する評価は難しい事柄となります。
例えば、「スキル」を数値化する場合、「できる事」は数値化できても、「どれだけ出来るのか」を表現する事が難しい為です。
また、「人間性」という部分も不明確です。
「人間性」は、相手によっても変化をします。
よって「人に対する定性的分析をおこなう人」は「人間性」はもちろん「経験を積んでいる人」である必要があります。
「人事考課」で「努力はしているのに評価に反映されない」とお悩みの人は、ひょっとしたら「評価をする人」に問題があるのかも知れません。
お話しは変わりますが、社会人となって日の浅い人は、「定性的分析の考え方」をする傾向があります。
「アレが出来るようになりたい」とか「あのようになりたい」などです。
なりたい事があったとしても「どのようにしたらなれるのか?」が、整理できていないからだと思われます。
まずは「やるべき事を整理する事」が重要です。
なりたい事に向けて「やるべき事」を整理して、そして「やるべき事をどれくらい消化しているのか?」を知る事は、モチベーションを上げる事にも繋がります。
是非、こうした考えを身に付けて頂ければと思います。
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