【ざっくり解説】傷病手当をざっくり解説?!労働者なら傷病手当を知っておくべき!!
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はじめに
今回は健康保険の「傷病手当」について、ざっくりと解説を致します。
「傷病手当」は、お仕事をしている方への制度です。
自分は「傷病手当」を受け取れる対象なのか?も合わせて、ご確認ください。
健康保険
健康保険は、病院に行く際に健康保険証の提示が必要なので、普段から意識されていると思います。
健康保険には、「地域保健」と「職域保健」に分けられています。
国民健康保険は「地域保険」にあたり、これは働く人の為の保険ではありません。
逆に、働く人の為の健康保険を「職域保険」と言います。
働く人の為の保険には、働く人が健康に仕事が続けられる様に、様々な施策があります。
例えば、スポージムなどの利用や宿泊施設の利用。
また、就業中以外の病気や怪我が原因で、一時的に働けなくなり、休職をして月々の給与を頂けなくなった時、生活保証として、最大1年6ヶ月の期間で、傷病手当を受け取る事ができます。
職域保険の様々な施策については、必ず会社の健康保険の担当部署に、ご確認ください。
傷病手当とは
「傷病手当」とは、職域保健に加入している人を対象に、病気や怪我が原因で、一時的に収入を得る事ができなくなった時、収入保証として頂く事ができる手当てとなります。
尚、申請にあたり、申請書が必要となり、この申請書には、医師による診断結果の記載が必要となります。
受け取れる金額については、平均収入月額の2/3と言われていますが、詳しくは、申請方法と併せて、健康保険の担当部署へ、ご確認下さい。
傷病手当の支給は、同一の病気や怪我で、最大1年6ヶ月となっています。
途中、復帰(復職)して、再度休職したなど、復帰期間があり、傷病手当の受給を受けていない場合でも、支給期間としては、カウントされ続けます。
そして、傷病手当の受給を受けている間に会社を辞め、国民健康保険に切り替えても、1年6ヶ月の期間は、傷病手当は支給されます。
以降で、もう少し詳しく説明します。
傷病手当の支給(通常)
例えば、2000年1月に病気、もしくは怪我で、お仕事ができない状態となりました。
2000年1月から休職し、傷病手当の支給が始まると、支給の終了は、2001年6月となります。
2000年3月まで休職し、2000年4月より復帰した場合は、2000年1月から2000年3月まで、傷病手当が支給可能となります。
この期間で、2000年4月から2000年12月まで復職して働き、再度2001年1月から休職をしても、傷病手当の支給期間は2001年6月迄となります。
傷病手当の支給(日割り)
復職後、同じ病気や怪我が原因で、思うように出勤ができず、欠勤が多くなり、所定の給与を頂けない場合、傷病手当は「日割り計算」にて、支給されます。
尚、欠勤となる条件については、会社にご確認下さい。
お休みをした時、有給休暇を使用する人がいますが、傷病手当の支給が可能な期間は、少し収入が下がってしまいますが、傷病手当の利用をお勧めします。
傷病手当の支給(退職)
2000年1月から休職し、2000年4月から2000年12月まで復職しましたが、体調が戻らず、2001年1月から3月まで休職となりました。
そして、その間に休職期間の満了に伴い、2001年3月末に会社を退職する事となりました。(自己都合でも構いません)
傷病手当は、退職となっても2001年6月迄は、支給されます。
尚、休職期間の満了日については、会社の社則で決められた期間となりますので、ご確認下さい。
健康保険の切り替え
「傷病手当」と直接の関係はありませんが、退職時の「健康保険」の切り替えについて、簡単に触れておきます。
「健康保険」は、日本では皆保険制度が導入されいる事から、「保険税」と言って、特別な免除がない限り、日本に住む国民全員が支払う物となっています。
したがって、日本に住んでいる以上、特別な免除がない限りは、「地域保健」か「職域保健」に加入している事となります。
「地域保健(国民健康保険)」と「職域保険」の大きな違いを挙げます。
地域保健(国民健康保険)
- 個人加入
- 保険料は全額負担
- 傷病手当なし
職域保険(協会けんぽ、共済組合、船員保険)
- 世帯加入(扶養家族は無料)
- 保険料は会社と折半
- 傷病手当あり
会社を退職された時、「もう、会社を辞めたから、「職域保険」から「地域保健」へ切り替える必要がある」と勘違いをされる人がいます。
「職域保険」では、期間は特定されますが、「任意継続」が可能となっています。
「職域保健」も「地域保健」も、前年度の収入から保険料が求められます。
保険料は、「職域保険」では「扶養家族は無料、会社と被保険者が折半」となっていますが、「地域保健」では、「世帯全員が個別に加入、全額自己負担」となります。
「職域保険」と「地域保健」で、どちらの保険料が安いのかは、調べないと分かりませんが、「職域保険」の施策で得られるメリットも含めて、ご検討下さい。
保険料については、「職域保健」なら会社の担当窓口に、「地域保健」ならお住いの市区町村にお問い合わせ下さい。
simacatから一言
傷病手当は、万が一の病気や怪我に備えた支給となります。
労働者が安心して働き、病気や怪我に見舞われた時は、治療に集中ができる様に、この様な施策があります。
従って、中途半端な状態で復帰をして、また体調不良となる様な事は避け、しっかりと治してから、復帰をするようにして下さい。
話しは変わりますが、こうした、収入保証の制度を知らずに、生命保険にお金をかけている方も多いようです。
国民健康保険の場合は、病気や怪我による収入保証がない為、備えとしては良いと思いますが、一般的なサラリーマンについては、今一度、お勤めの会社の健康保険の施策や制度をご確認頂ければと思います。
尚、施策や制度は、変更される可能性があります。
今回の傷病手当のお話しも含め、最新の情報をご確認下さい。
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