お仕事での加点法と減点法とは?!メリットとデメリットとは?!先回りの考えで評価の減点を回避?!
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はじめに
ほとんどの人は「入学試験」や「資格試験」など、何かしらの「試験」を受けた経験があると思います。
それらの試験のほとんどでは、正解する事で得点を得る「加点法」と言われている方法が利用されています。
「加点法」は、「0(ゼロ)の状態から、ポイントを積み上げていく考えかた」になり、「試験」では、積み上げられたポイントが基準以上だと、「合格」になります。
一方、「減点法」と言われる物があります。
「減点法を知らないという人」でも、普段、当たり前に利用しています。
今回は「加点法と減点法」について触れたいと思います。
「加点法と減点法の考えかた」を理解し、お仕事にお役立てください。
加点法と減点法とは
「加点法」と「減点法」についてとなります。
「加点法」とは、「ポイントを積み上げていく方法」です。
お仕事では、「100%の成果」が求められていますが、この「100%」の中にはさまざまな事柄が含まれています。
例えば、「ちゃんとした文章を作成する」事であったり、「誤りのない計算結果を求める」事であったり、「お客様を満足させる」事であったり、本当にさまざまな事柄があります。
こうした事柄を全て積み上げる事で、「100%の成果」になります。
よって、自分のお仕事をしっかりとおこなう事は「加点法の考えかた」になります。
「加点法のメリット」をご紹介します。
モチベーションが向上する
ポイントが加算される事で「自分の行動が評価された」と認識できるため、お仕事への意欲が向上します。
良い行動や成果が直接的に認められる為、前向きな行動を増やす動機づけになります。
ポジティブな職場環境が構築できる
「良い行動や成果が強調される」事で、職場全体の雰囲気が明るくなります。
良い行動に対して称賛する文化を根付かせる事ができます。
成長が促進される
「加点法」は、「自分の技術や知識を向上させる為の積極的な取り組み」を奨励します。
自己成長を目指す行動が評価される為、継続的な学習や自己改善が促進されます。
透明性が向上する
「加点法」は、評価基準が明確である為、「自分の行動や成果がどのように評価されたのか?」が理解しやすくなります。
これにより、「評価プロセスの透明性」が向上し、不公平感が減少します。
以上、「加点法のメリット」になります
次は「加点法のデメリット」をご紹介します。
過度な競争による不和発生のリスク
ポイントを獲得する為に従業員同士の競争が過度になると、協力やチームワークが損なわれる危険性があります。
個人の利益が優先され、全体の協力が不足する事態になる事があります。
問題放置のリスク
良い行動や成果にのみ焦点が当たる為、問題やミスが見過ごされる可能性があります。
結果的に、問題が放置され、解決が遅れることがあります。
評価の偏りのリスク
評価基準が明確でない場合、「一部の従業員」や「特定の行動や成果」が過剰に評価される事があります。
これにより、評価の公平性が損なわれる可能性があります。
短期的な成果重視のリスク
ポイントを獲得する為に短期的な成果にばかり目が向き、「長期的な視点」や「持続的な成長」が軽視される事があります。
目先のポイントを追い求めるあまり、「長期的な計画や戦略」が疎かになる事があります。
以上、「加点法のデメリット」になります
加点法は、従業員のモチベーションを高め、ポジティブな職場環境を作り出すのに有効です。
しかし、適切に運用しないと「競争の加熱やバランスを欠いた評価がおこなわれるリスク」があります。
「評価基準の透明性」を保ち、「協力と成長を促進する為の適切なバランス」を維持する事が重要になります。
次に「減点法」です。
主に「減点法」は評価する時に利用されます。
例えば、「プレゼンの評価」で、「ここは違う言い回しにして欲しい」「ここの部分は不要」など、「完成した100%の物」から「悪い部分を減点していく考えかた」になります。
なるべく減点されないように、100%に近い状態で、評価される必要があります。
「減点法のメリット」をご紹介します。
問題行動が抑制できる
「減点法」は、「望ましくない行動やミスが減点対象になる」為、問題行動が避けられるようになります。
これにより、規律が保たれやすくなります。
基準が理解しやすい
「減点法」では、「具体的な行動や成果が減点の対象になる」為、「何が許容されない対象なのか?」が明確になります。
これにより、基準が理解しやすくなります。
改善が促進される
減点された時、その理由が明確であれば、「行動を改善する為の具体的な指針を得る」事ができます。
「減点された理由」を元に自己改善が促進されます。
公平性が確保される
すべての人が同じ基準で評価される場合、減点法は「公平な評価」が実現しやすくなります。
「特定の行動が明確に減点対象とされる」事で、「主観的な評価」が排除されやすくなります。
以上、「減点法のメリット」になります
次は「減点法のデメリット」をご紹介します。
モチベーションの低下のリスク
「減点法」は、「否定的なフィードバック」を伴う為、「モチベーションを低下させるリスク」があります。
特に、頻繁に減点されると、仕事に対する意欲が削がれる事があります。
職場環境悪化のリスク
減点が強調されると、「職場全体の雰囲気がネガティブになる」可能性があります。
ミスを恐れて萎縮し、チャレンジ精神が失われる事があります。
不公平感の発生のリスク
「減点基準が曖昧」であったり、「一貫性が欠如」していたりすると、職場で不公平感が生じる事があります。
「特定の従業員が不当に減点されている」と感じた時、「より不満が高まる」事になります。
最低限の行動しか取らなくなるリスク
「減点法」は、「短期的な問題行動の抑制」には効果的です。
しかし、「減点を避ける為に最低限の行動しか取らなくなる危険性」がある為、「長期的な成長」や「ポジティブな行動の促進」には不向きな面があります。
以上、「減点法のデメリット」になります
「減点法」は、「規律を保ち、問題行動を抑制する」為には有効な手段です。
しかし、運用方法を誤ると「モチベーションの低下」や「職場の雰囲気の悪化」を招くリスクがあります。
評価基準を明確にし、公平に運用することで「減点法のデメリット」を最小限に抑える事ができます。
お仕事の場面で整理すると
「加点法」と「減点法」をお仕事の場面を想定して整理します。
自分がおこなう作業は「加点法」で考えます。
作業には「必須の作業」があります。
これは「必ずおこなう必要がある作業」で、これが完了していないと、どのような良い成果であっても、「完了した」事になりません。
よって、まずは「必須の作業を完了させる」必要があります。
そして、もし時間に余裕があるなら「質を高める事」を考えて実施します。
「質を高める事」により、「お仕事の成果の品質」は上がっていきます。
例えば、「文章の構成」や「集計表のフォーマット」の見直しなどがあります。
これは一般的に「改善」と言われています。
「質を高める事」で「100%以上の成果」にする事ができます。
なお、「質を高める事柄が多くあり過ぎる」場合があります。
しかし、このような場合でも「期限は絶対厳守」です。
よって、「質を高める事柄が多くあり過ぎる」場合は、優先順位をつけて、「優先順位の高い物に絞り込んで対応する」ようにしてください。
そして、「作業の結果は減点法」で評価されます。
作業の結果は「100%の完成品である」事が前提になっています。
例えば、「電化製品を購入する場面」を想像して下さい。
当たり前ですが、「100%の完成品」が前提となります。
よって、完成品に対して、「不備」や「不満」が見つかった時、これが「減点の対象」になり、「評価が下がる」事になります。
多くの減点が積み上げられた時、「完成品として認められない」場合もあります。
そのような時は「返品」や「差し戻し」などになります。
「作業の結果は減点法で評価される」としましたが、これを解消する為には「先回りをして減点対象を減らす」事が重要になります。
「加点法は作業」「減点法は評価」で利用されますが、作業をおこなっている段階で「減点される部分を意識する」事で、「減点される事柄を減らす」事ができます。
この為には、「作業をおこなう前に完成の形をイメージする」事が必要になります。
そして、イメージした「完成の形」に対して「不備」や「不満」を見つけます。
これが「改善点」になります。
この「改善点」を作業に取り入れる事が「加点」になり、「質を高める事」「100%以上の成果を出す事」になります。
これにより「減点を減らす」事ができ、結果として「評価のマイナス」を防ぐ事ができます。
simacatから一言
「加点法」と「減点法」は、何かを購入する時にも利用されています。
例えば、「炊飯器」を購入するとします。
さまざまなメーカーから、色々なタイプの「炊飯器」を選ぶ事となりますが、この時は優れている点を見つけます。
これが「加点法」です。
多くの「炊飯器」の中で、「一番点数が良い物が購入対象」となります。
そして、「炊飯器」を購入した結果、「思っていたのと違っていた」などと、感じる事があります。
これが「減点法」です。
「減点法」にて、多くの「不備」や「不満」が見つかった時、購入した事を「後悔」する事になります。
このように「加点法」や「減点法」と言う言葉を知らなくても、「日常的に利用されている考えかた」になります。
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