お仕事をする時はエビデンスの作成を意識する事!!証拠や根拠は自分を救う為の情報となります!!
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はじめに
「お仕事が終わりました」と言っても、言葉だけでは誰も信じてくれません。
したがって、「お仕事が終わった証拠」が必要となります。
この「証拠」があって、はじめて「成果」が確認され、「お仕事が終わる事」となります。
また、「自分の考えや行動」についても、「なぜ、そのように考えたのか?」「なぜ、そのように行動したのか?」、他の人がそれを知る為には、「根拠」が必要となります。
この「証拠」や「根拠」を「エビデンス」と呼んでいます。
お仕事をおこなう時は、常に「エビデンス」を意識しながら、作業をおこなう必要があります。
エビデンスとは
「エビデンス」とは、「証拠」「根拠」などの意味となります。
「エビデンス」は英語の、「Evidence(エビデンス)」となります。
また、「証拠」「根拠」と同じ意味合いで、「証跡」という物が存在します。
「なぜ、そうなったのか、エビデンスを提示して欲しい」「信じる事ができるだけのエビデンスが不足している」など、「エビデンス」は、「ある事に対する裏付け」として、利用されます。
エビデンスが証拠として利用される場面
「エビデンス」が「証拠」として、利用される場面を紹介します。
例えば、クリーニング屋さんに、洗濯物を出しました。
すると、クリーニング屋さんから、「引き換え伝票」を受け取ります。
この「引き換え伝票」には、「預けられた洗濯物」が記録され、おなじ情報が、「お店とお客様で共有された事」となります。
これが「洗濯物を預かった、預けられた、エビデンス」となります。
もし、この「エビデンス」を作成していなかったら、「預けた物が帰ってこない」「預けていない物を要求される」、このようなトラブルが発生する可能性があります。
したがって、「エビデンス」を作る事により、お店とお客様で「共有できる情報を作成する事」が、こうした「トラブルの防止」となります。
この他にも、会議などで「言った」「言わない」を防ぐ為、「議事録」の作成をしますが、これも「エビデンスの作成」となります。
また、お仕事の依頼を受ける時も、「指示書」などを作成する事がありますが、これも「エビデンスの作成」となります。
お仕事で「伝票の作成」や「記録を残す」場面がたくさんありますが、これらは「エビデンスを残す事が目的」となります。
また、一つ一つのお仕事の終了をあらわす「エビデンス」を作成する事により、「お仕事のあと戻り」を防ぐ事ができます。
「記録を残す作業」は面倒くさいと思われがちですが、「エビデンスを残す事」は、「自分がしっかりと作業をやり遂げた証拠」となるので、「自分を救う情報」と考えるようにして頂ければと思います。
エビデンスが根拠として利用される場面
「エビデンス」が「根拠」として、利用される場面を紹介します。
「根拠」とは、「誰かが言った事やおこなった事が、正しい事なのか?」をしめす情報となります。
例えば、「作業に時間が掛かってしまう事」が予測されているとします。
この為、「作業終了日を伸ばしてもらうお願い」を管理者にします。
しかし、この時、「作業に時間が掛かるから、終了日を伸ばして欲しい」とだけ言われても、管理者は納得をしてくれません。
「作業のどの部分に時間が掛かるのか?」「それは、何故なのか?」「他に方法はないのか?」などの情報が、「エビデンス」となり、「作業に時間が掛かる根拠」となります。
そして、「エビデンス」により、管理者は「考える材料を得る」事ができます。
ただし、「考える材料を得る」事で、必ず、「作業終了日を伸ばしてもらうお願い」が叶うとは限りません。
「エビデンス」は、あくまでも「考える材料」でしかない点に注意が必要です。
なお、場合により、この「エビデンス」が不要となる時があります。
これは、「管理者が、その事実を知っている時」となります。
すでに「作業に時間が掛かってしまう事が予測される」事が分かっている場合、「エビデンス」を作るだけ無駄となります。
この「エビデンスの作成」に時間を掛けるよりも、作業を進めた方が早い場合があります。
証跡とは
「証跡」についても、触れておきます。
「証跡(ショウセキ)」とは、ある事柄に対して、「証拠」を残しつつ行動して、「痕跡」を残す事です。
例えば、東京から大阪まで、出掛けるとします。
行動予定では、「東京駅まで行く」「新幹線に乗る」「大阪で降りる」「目的地へ向かう」となっています。
しかし、実際は「飛行機」「普通列車」「船」を利用するかも知れません。
そこで、「東京駅に向かう時」「東京駅に着いた時」「新幹線に乗る時」「大阪で降りる時」「目的地へ向かう時」「目的地へ着いた時」、それぞれで「その場所がわかる写真を撮る」とします。
これが、「証拠」となり、「痕跡」となりますので、「証跡」となります。
実際には、このような形での「証跡」は、プライベートでしか行われないと思います。
一般的なお仕事で「証跡」残している身近な物が、「会計」となります。
「会計」は、「請求書」「領収書」「伝票」などの情報をもとに、「仕訳」がおこなわれます。
そして、これらの「仕訳」のすべてが、「会計」の対象となります。
例えば、「会計処理」をおこなう事で、「お金が増えた」とします。
「なぜ、お金が増えたのか?」について、原因を究明する時、「仕訳」をもとに、「請求書」「領収書」「伝票」などの「証拠をたどる事」となります。
これが、「証拠」の「痕跡」である、「証跡」となり、「なぜ、お金が増えたのか?」の原因の究明に役立つ情報となります。
ファクトとエビデンス
エビデンスと同じように利用される言葉で、「ファクト」という物があります。
これは、英語の「Fact(ファクト)」で、「実際に起きた事」「事実」という意味です。
「ファクト」には、「起きたという事実」しかありません。
例えば、お客様に商品を1000円で売り、会社に1000円を入金しました。
会社に1000円が入金された事により、商品が1000円で売れた事は、「事実」となります。
しかし、「本当に、お客様は商品を1000円で買ったのか?」という証拠はありません。
ひょっとしたら、1500円で販売をして、500円は手元に残しているかも知れません。
「本当に、お客様は商品を1000円で買ったのか?」、それが事実である事を裏付ける為に、それを「証明する物」が必要となります。
この「証明する物」が、「請求書」や「納品書」などとなり、これらが「エビデンス」となります。
「ここで起きているから真実」「ここにあるから事実」と思いがちですが、「本当の事なのか?」については、「証拠となる物」「根拠となる物」が必要となります。
simacatより一言
作成された「エビデンス」を確認していると、「意味がある物なのか?」と思う物があります。
当たり前ですが、「エビデンス」は、「証拠や根拠」として、「意味がある物」である必要があります。
どのように「証拠や根拠」が揃っていても、「人が理解できない物」では、作る意味がありませんし、なにより、「チェック漏れの発生原因」となります。
「作りやすい」「理解をしやすい」、そのような工夫がされた「エビデンス」を作るように、心掛けて頂ければと思います。
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