【ざっくり解説】資本金とは?!資本金は会社の信頼度?!あわせて自己資本比率もご紹介?!
聞き流し用動画(YouTube)
はじめに
自分が就職したい会社の情報を見る時、もしくは取引をする会社の情報を見る時、どの会社の情報にも、「資本金」は表記されています。
それほど、会社にとって「資本金」は、重要視されている物となっています。
今回は、「資本金」について、ざっくりと解説を致します。
資本金とは
「資本金」は、「事業を始める時の元手となったお金」です。
「資本金」のお話しの前に、「資産」「負債」「純資産」について触れておきます。
- 資産:会社の財産となる物
- 負債:会社の財産ではない物
- 純資産:返す必要のない純粋な会社の財産となる物
「資産」は、「負債」と「純資産」を組み合わせて得ています。
- 「資産」=「他人の物(負債)」+「自分の物(純資産)」
この「純資産」に含まれている物が、「資本金」となります。
「純資産」には、「利益剰余金」なども含まれていますが、ざっくり解説では、「純資産」と「資本金」を同じ物として扱います。
「事業を始める」とは、「新しく会社をはじめる」とイメージをしてください。
「新しく会社をはじめる」為には、「色々な物の準備」が必要となります。
「色々な物の準備」とは、道具、場所、人などとなり、その為には、「お金」が必要となり、その「お金」が、「資本金」となります。
2006年の法改正で、「資本金」は1円でも、会社を始める事が可能となりましたが、それでは「色々な物の準備」ができない事となります。
もちろん、「色々な物の準備」の必要がなければ、1円でも会社としては成り立ちますが、「その会社の規模が1円」とみなされます
ちなみに、この「資本金」を投資家から集める手段として、「株式」があります。
「株式」は、会社の利益に合わせた「配当」をおこなう場合がありますが、基本的には「返済義務」がありません。
したがって「株式」は、「純資産」とみなされています。
そして、この「資本金」で、「商品」をはじめ、「現金や預金」「土地や建物」「パソコンなどの備品」など、「会社の運営に必要なお金」である「資金」を用意します。
この「商品」「現金や預金」「土地や建物」「パソコンなどの備品」は、「会社の財産」となります。
言い換えると、「資本金」が「会社の財産に置き換えられた」事となります。
この「会社の財産」が「資産」となります。
しかし、「資産」を増やす手段は、「資本金」だけを利用するわけではありません。
「資産」を増やす手段として、「資本金を使った自分のお金の利用」と「負債を使った他人のお金の利用」があります。
これが、冒頭の「資産は、負債と純資産の合計」となります。
「純資産」である「資本金」は、「返す必要のない純粋な会社の財産となる物」です。
言い方を変えると、「資本金」により発生した「資産」が多いほど、「純粋な会社の物の割合が大きくなる」となります。
資本金と信頼度
「資本金」は、「会社の信頼度」の指標として利用されます。
例えば、同じような事業規模で、同じような事業内容の、A社とB社の二つの会社があるとします。
「A社の資本金は1億円」、「B社の資本金は2億円」とします。
この場合、B社の方が「資本金が多い」為、「資金調達の力がある」とみなされます。
この「資金調達」とは、「お金を準備する事」です。
「資本金が2倍」という事は、「資金調達の力が2倍」という事です。
「資金調達」は、「新規事業を始める時」「経営難に陥った時」など、色々な場面で必要となります。
この時に、「2倍の力の差」は、非常に大きいメリットとなります。
よって、「資本金」が多い会社ほど、「信頼度」が高くなります。
また、一定以上の「資本金」がない場合は、「信用」されない事から、取引や融資を断られる事となります。
自己資本比率とは
「自己資本比率」とは、「総資本」のうち、「純資産が占める割合」を表しています。
「総資本」とは、「負債」と「純資産」を足した値となります。
総資本 = 負債 + 純資産
自己資本比率 = ( 純資産 ÷ 総資本) X 100
投資に興味のある人には、馴染みのある言葉だと思います。
もう少し噛み砕くと、前述の通り、「資産」を手に入れる方法は、2つあります。
一つは「自分のお金」、もう一つは「他人のお金」です。
「他人のお金」は、自分の物ではない為、「借金(負債)」となり、「返す必要のあるお金」で、「他人資本」となります。
一方、「自分のお金」は、「返す必要のないお金」で、「自己資本」となります。
この「他人資本」と「自己資本」をあわせた物が、「総資本」となります。
「自己資本比率」とは、この「総資本」のうち、「返す必要のない資本の割合」をあらわしています。
「自己資本比率」で分かる事は、「借金」である「他人資本への依存度」となります。
この割合が高ければ高いほど、「他人資本への依存度が低い事」となります。
逆に、比率が低いと、「他人資本への依存度が高い事」となり、これは「借金に依存した経営をしている」とみなされます。
すごく景気の良さそうな会社であっても、「自己資本比率」で見る事により、感じ方が変わるかも知れません。
ちなみに、「業界ごとの自己資本比率の目安」という物があります。
ざっくり解説では割愛致しますが、ご興味がありましたら、お調べ頂きたいと思います。
simacatより一言
「資本金」について、ざっくり解説を致しました。
「資本金」が多い方が「信頼度が高い」というお話しを致しましたが、「資本金」の額により、納税額が変わります。
したがって、あえて「資本金」を抑えている会社も存在するので、ご注意ください。
「自己資本比率」については、株式上場企業の「貸借対照表(B/S)」を見ると勉強になります。
ちなみに、株式上場企業にお勤めの方は、ご自身の会社の状況を確認するのも、面白いと思います。
コメント