【ざっくり解説】原価償却とは?!簡単に解説?!会社が所有している資産の価値を正しく把握する事が目的?!
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はじめに
「減価償却」という言葉を聞いた事はありますか?
「簿記を勉強した人」や「会計のお仕事をしている人」で、知らない人はいないと思います。
今回は「減価償却」について、ざっくり解説をいたします。
また、「固定資産」についても簡単に触れたいと思います。
ざっくり解説なので、「簿記をご存知の人」「会計のお仕事をしている人」には、あまり参考にならないと思いますが、「まったく知識がない人」への説明の参考にして頂ければと思います。
「減価償却」の考え方は、「自分の資産の把握」にも利用できます。
「自分の資産」について考える時も、「資産の価値が減る物がある」という事を意識して頂ければと思います。
減価償却とは
「減価償却」は、「資産の価値を正しく認識する為」におこないます。
資産の中には年月が経つほど、「物の価値」が下がる物があります。
また、基本的には、使ったら、使った分だけ下がります。
会社は「自分の持ち物の価値」を正しく把握する必要があります。
この為、「物の価値が下がる」ならば、その分だけ、「物の価値を減らす」必要があり、これが「減価償却」となります。
そして、「減った分の価値」を「減価償却費」として「費用」にしています。
これは、「10万円以上で耐久性があるもの」が原則となります。
例えば、「建物」「車」「工作機械」「ソフトウェア」などがあります。
ちなみに「土地」は「年月により価値が下がる物」ではありません。
「土地」は、「評価」により「価値が変わる物」なので、「償却資産」ではありません。
なお、「償却資産」は、「法令や特別措置」などにより変わる場合があるので、その点は注意が必要となります。
これは「税金」が関係している為なのですが、このあたりは「固定資産と固定資産税」にて触れたいと思います。
「減価償却」には、「購入費用を耐用年数に応じて分割して費用にする」という考え方もあります。
ある「償却資産」の購入に「1000万円」かかったとします。
これを一括で「減価償却」すると、費用が「1000万円」、余分にかかる事となります。
これでは、「正しい収益の把握ができない」「正確な資産の価値が分からない」などの不具合が出てきます。
この為、「あらかじめ決められた方式」にて求められた金額を、年度ごとに「減価償却」を行い、「購入費用を耐用年数に応じて分割して費用にする」とともに、「資産の価値」を減らしています。
ちなみに耐用年数は「国税庁 耐用年数」で検索をすると、基本的な償却資産の耐用年数を調べる事ができます。
「あらかじめ決められた方式」には、「定額法」「定率法」「級数法」「生産高比例法」などがあります。
ここでは「あらかじめ決められた方式」の解説は割愛いたしますが、ほとんどは「定額法」か「定率法」が利用されています。
ちなみに、一度決めた方式を変更する事は可能ですが、「変更の方法」は法律で決められています。
もし、一度決めた方式を変更する場合、こちらも「税金」が関係しているので、税理士や会計士に確認する事をおすすめします。
固定資産と固定資産税
「資産」には、「流動資産」と「固定資産」があります。
「流動資産」とは、「現金化させやすい資産」「1年以内に現金化できる資産」となります。
「固定資産」とは、「長期間にわたり保有される資産」「1年を超えて現金化や費用化される資産」となります。
すごく簡単な表現にすると、「すぐに現金化できる資産が流動資産」「ずっと保有し続ける資産が固定資産」となります。
この「固定資産」の中に「償却資産」と「非償却資産」があります。
ちなみに、「固定資産」は「有形固定資産(形が見える物で建物や車など)」と「無形固定資産(形が見えない物でソフトウェアや特許など)」があります。
「有形固定資産」も「無形固定資産」も「償却資産」と「非償却資産」のそれぞれが存在します。
前述の通り、会社は「自分の持ち物の価値」を正しく把握する必要があります。
これは、「償却資産」の場合、その「資産の価値」を元に、「固定資産税の計算がおこなわれる為」となります。
誤った「資産の価値」を元にした場合、「固定資産税の計算」が正しくおこなえません。
その結果、「税金の払い過ぎ」「税金の不払い」となる危険があります。
この為、会社は正しく「原価償却」をおこない、「自分の持ち物の価値」を正しく把握しています。
simacatより一言
「原価償却」についてのざっくり解説でした。
「資産の価値」という表現をしていましたが、これは帳簿に記載されている金額で「簿価」と言います。
会社の資産や負債(借金)は、どのような物でも必ず「金額」が付けられます。
その「金額」により、「会社が持っている資産や会社が負っている負債の金額の把握」をおこなう事ができます。
そして、この把握に利用されるのが「貸借対照表(BS)」となります。
「正しい減価償却」をおこなっていないと、この「貸借対照表(BS)」の「資産」が正しい金額ではない事となります。
「償却資産」に対して、「減価償却」がおこなわれるのは、「会社の状態の把握」が目的となります。
ちなみに「法人税」は「国税」で、「固定資産税」は「地方税」となります。
「償却資産」については、「法人税」と「固定資産税」とで、取り扱いが異なります。
このあたりは難しい部分ではありますが、どちらにしても、正しく「減価償却」がおこなわれ、正しい「償却資産の簿価」である事が前提となります。
「法人税」や「固定資産税」の事まで考えてしまうと、混乱をしてしまいます。
今回のざっくり解説では、「税金」のお話しはオマケ程度とお考えください。
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