【ざっくり解説】金融とは?!金融政策とか金融緩和ってなんなの?!基礎の基礎をご紹介?!
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はじめに
「金融」という言葉をご存知でしょうか?
多分、聞いた事のない人はいないと思います。
少なくても「銀行」を利用しているならば、「金融を利用している人」となります。
「銀行」と「金融」が結びつかない人は、これを機に知って頂ければと思います。
今回は、「金融」と「金融政策や金融緩和」について、ざっくり解説を致します。
あくまでも、ざっくりです。
何かで調べる時、もしくは質問をする時のキーワード程度となりますが、これをキッカケに知識を深めて頂ければと思います。
金融とは
「金融」とは、「お金の融通」が省略された言葉となります。
一般的には「資金の融通」などと言われ、簡単な言葉にすると「お金、もしくはそれに代わる物を貸す」「お金、もしくはそれに代わる物を借りる」という動きをあらわしています。
「潤沢に資金がある側」と「資金の調達を望む側」が存在し、これが「貸し手」と「借り手」になります。
そして、これを「仲介する機関」が「金融機関」と呼ばれています。
身のまわり「金融」には、「直接金融」と「間接金融」があります。
「直接金融」では、「貸し手」と「借り手」が「じかにお金の融通」をおこないます。
「じかにお金の融通」をおこなう為、「借り手がなんらかの理由でお金を返せない」時、「貸し手」にお金は戻りません。
ちなみに、この「直接金融」で利用されるのが「有価証券」など、「お金に代わる物」となります。
一般的には「株式」や「社債」と呼ばれている物で、この「有価証券」を扱う「金融機関」が「証券会社」となり、「貸し手」はこの有価証券を「お金を出して買う」形となります。
細かいお話しは割愛しますが、「有価証券」については、「評価額」「利子」「配当」などというものがあります。
この、「評価額」「利子」「配当」の合計が、「出したお金以上」となった時、「貸し手が得をする」事となります。
逆に「出したお金以下となる」「出したお金が戻らない」などの可能性もあり、これは「貸し手が損をする」事となります。
そして、「証券会社」は、この「有価証券」の取引にて手数料を得て、これが「儲け」となります。
「貸し手が得をしても、損をしても」、どちらにしても手数料が発生し、「証券会社」が「儲けを得る」事となります。
「間接金融」とは、主に「銀行」がおこなっている預貯金の業務となります。
こちらは皆さんのイメージ通りだと思います。
皆さんは「銀行」にお金を「預金」している「預金者」です。
この「預金」に対して、「預金者」は「利息」を得ています。
これは、「貸し手」が「預金者」で、「借り手」が「銀行」という状態となります。
そして、「預金者」が「預金」したお金を「銀行」が企業などに「融資」をします。
もちろん、個人向けのローンなども、この「融資」にあたります。
これは、「貸し手」が「銀行」で、「借り手」が企業や皆さんとなります。
そして、「銀行」は「融資」をおこなう事で、「利息」を得ており、これが「儲け」となります。
「預金者の預金」が「銀行」を通して、「融資」として利用され、銀行は「利息」を得る形となります。
この「銀行」が得た「儲け」から「預金者」に対する「利息」が支払われます。
「銀行」を通すとは、「融資」の「貸し手」は「銀行」となります。
仮に、「融資先」である「借り手がなんらかの理由でお金を返せない」時でも、そのリスクは「銀行」が負う為、「預金者」に対する影響は、「ほぼ、ありません」。
「ほぼ、ありません」としているのは、「銀行」でも倒産のリスクがある為となります。
もちろん、「銀行」は保険に加入している為、そう簡単に倒産はしませんし、「元本1000万円まで保証(2022年7月現在)」はされます。
しかし、「銀行の倒産リスクはゼロではない」という事です。
身のまわりの「金融」とは、大まかに「何をしているのか?」についてはご理解いただけたと思います。
深堀りすると、色々な事柄が出てくるのですが、「金融」とは一言でいうと「お金、もしくはそれに代わる物の貸し借り」となります。
「お金、もしくはそれに代わる物の貸し借り」となるため、様々な「法律」「条件」「情報」があり、非常に分かりずらい物となっています。
非常に分かりずらい為、「金融機関」「貸し手」「借り手」の3者が、「どのように儲けを得ようとしているのか?」に絞って調べ、「自分が損をしない事」と「できるだけ自分が儲けを得る事」に視点をおくと、少しはシンプルに考えられると思います。
金融政策と金融緩和
「金融政策と金融緩和」となります。
「金融政策」とは、「日本銀行(日銀)」が、「金融により物価や経済を安定させる為の政策」となります。
「金融緩和」とは、「金融政策」の一つとなり、正確には「金融緩和政策」となります。
「金融緩和」とは逆の政策で、「金融引き締め政策」という物もあります。
「金融緩和政策」は「金融を緩める政策」、「金融引き締め政策」は「金融を引き締める政策」となります。
「金融緩和政策」の主な手法は、「金利を下げる事」となります。
「金融機関」は「国債を買う」という形で、「日銀」にお金を預け、金利を受け取っています。
この時、「日銀」が「金融機関」に対して「金利を下げる事」により、「金融機関」が「融資」をおこなう際に、「金利を下げる事」をしています。
また、「金利を下げる事」により、「通貨供給量(一般に流通しているお金)を増やす事」もできます。
すごく簡単な表現をすると、「金利が10%」の場合、「100円を借りると、110円を返す必要がある」という事です。
これが「金利が1%」になると、「100円を借りると、101円を返せば良い」事となります。
金利だけで「9円の節約ができる」事となります。
そして、「金融機関」からは、「企業への融資」や「民間へのローン」があります。
例えば企業なら、今まで「100円を借りると、110円を返す必要がある」という事でしたが、これが「9円の節約ができる」なら、「金融緩和政策」がおこなわれている内に、「融資」を受けて、「設備投資」や「新事業」にお金を使う事を考えます。
また「民間へのローン」には、「多目的ローン」や「住宅ローン」などがあります。
これも、企業と同様で、金利の安いうちに借りるという動きとなります。
「設備投資」「新事業」「住宅」などの需要が増えると、「物を作る」「サービスを提供する」など、仕事が増える事となり、これは「雇用」が増える事でもあります。
その結果、「景気が上向く」という形となります。
これが「金融緩和政策」による影響となります。
そして、「金融引き締め政策」ですが、これは「金融緩和政策」とは逆に、「日銀」が「金融機関」に対する「金利を上げる事」となります。
同時に、「企業への融資」や「民間へのローン」の金利も上昇する事となります。
「景気が上向く」と、「インフレーション」という現象が起こります。
これは、「物の価値が高くなり、お金の価値が下がる」という状態です。
例えば、1個100円のミカンがあり、これが1個200円で倍の値段になりました。
これは、「ミカンの価値が上がった事」となります。
一方、1個100円のミカンを買う為に、200円が必要となるので、「お金の価値は下がった事」となります。
この「お金の価値を上げる」為におこなうのが、「金融引き締め政策」となります。
この政策により、金利が上がり、「お金の価値を上げる事」となります。
「金融緩和政策」にしても「金融引き締め政策」にしても、「不況」や「超好景気」などによる、「物価の暴落や加熱」を防ぐ為に利用されます。
暴落や加熱とは、「物価の変動が激しい状態」です。
「昨日まで100円で買えたミカンが、今日は500円、明日は10円かも知れない」という状態では、「安心した取引」をおこなう事ができません。
こうした「物価の変動が激しい状態」とならない為に、「金融政策」があります。
ちなみに、「インフレ目標(インフレターゲット)」という言葉にも触れておきます。
「インフレーション」とは、「物の価値が高くなり、お金の価値が下がる」という状態です。
しかし、「経済の成長」の為には、「物価の暴落や加熱をしない程度のインフレーション」が必要となります。
これは、「物価が上がる」と「雇用が増える」「収入が増える」という構図がある為です。
この、「物価の暴落や加熱をしない程度のインフレーション」が、「インフレ目標」となります。
ただし、これはあくまでも「目標」となります。
マスコミやメディアなどで、「インフレ目標が達成されていない」などの非難を見かけます。
「目標」があるという状態は、「政策を実行している」という意味となります。
この「目標」がないと、「政策がなく、実行もされていない」という意味になります。
したがって、「目標」があり、「政策を実行している」事に意味があると考えるべきです。
「経済の成長」の為に「物価の暴落や加熱をしない程度のインフレーション」を目指しているのが、「インフレ目標」となります。
simacatより一言
「金融」「金融政策」「金融緩和」についてのざっくり解説でした。
「金融政策」には他にも色々な物があります。
今回の投稿で興味を持って頂ければ幸いです。
ちなみに「ハイパーインフレ」という言葉を聞いた事はないでしょうか。
こちらは「極端にお金の価値が下がってしまった状態」となります。
大抵は、国力に見合わないお金を国が印刷し過ぎた結果となります。
お金は刷れば増えますが、物やサービスは、そういうワケにはいきません。
このような状態にならないように、「物価」と「お金」のバランスを安定させる事が、「金融政策」の目的となります。
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