言葉は不思議?!違和感を感じる言葉使いと進化をする言葉使い!!
聞き流し用動画(YouTube)
はじめに
ファーストフード店やファミリーレストランなど、接客がマニュアル化しているお店に行くと違和感を感じる日本語を耳にします。
マニュアルとは言え、従業員側は何の違和感もなく受け入れているでしょうか?
このままでは、正しい日本語が消えていってしまうと危機感を感じている方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、「的を射る」という言葉を「的を得る」と勘違いしている方も多くおり、現在では、どちらも正しい言葉使いとされています。
言葉は進化するものです
今は正しいと思われている言葉使いも、昔は違った意味で使用されていた事は珍しくありません。
今回は、違和感を感じる言葉使いと進化をする言葉使いについて、幾つかご紹介を致します。
違和感を感じる言葉使い
よろしかったでしょうか?
「〜で、よろしかったでしょうか?」
「よろしかった」と、「でしょうか」の組み合わせに違和感を感じます。
レストランなどで、注文の確認の際に主に使用されます。
過去形と現在形の組合せだからでしょうか?
いつから、この言い回しが使われ始めたのかは不明ですが、すごく違和感を感じます。
「ご注文は以上となりますが、宜しいでしょうか?」や
「以上の注文を承りました」で良いのではダメなのでしょうか?
してもらっていいですか
「〜してもらっていいですか」
「してもらって」と「いいですか」の組合せとなります。
相手に何かをお願いする時に、主に使用されます。
相手にお願いする「してもらう」と、
確認の意味を表す「いい」を丁寧語としたいので、末尾に「ですか」をつけ加えて、この様にしたのだと思いますが、違和感を感じます。
この場合は「〜して頂いて宜しいですか」で良いのではないでしょうか?
難しいならば「〜お願いしても良いですか」でも良いと思います。
からお預かりします
「〜からお預かりします」
買い物をした時に、レジの担当の方へお金を渡した時に、主に使用されます。
「1万円からお預かりします」と、確認の意味も含めて大きな声でハッキリと耳にされる方も多いと思います。
この場合は、「1万円、お預かりします」か
「1万円をお預かりします」で良いのです。
なぜ「から」をつけるのか意味が分かりません。
進化をする言葉使い
の方(ほう)
「〜の方(ほう」
何かの説明を受ける際に、使用されます。
例えば「その件については私の方から説明します」といった使われ方がされます。
いくつかの方向があって、「私の方」とするのが正しい使い方です。
しかし「私」しか説明ができないのであれば、
「その件につきましては私がご説明を致します」とするべきです。
しかし、現在では「いくつかもの方向」がなくても、多くの人が「私の方から」といった使い方をされます。
多くの人が使用され、通じている言葉使いなので、「受け入れられている言葉使い」となります。
これは、言葉使いが進化したと言えるのでしょう。
が発売
「〜が発売」
「新型IPHONEが発売」という言葉を耳にする事はないでしょうか?
「新型IPHONEが発売される」や
「APPLEが新型IPHONEを発売」というのが、正しい言葉となります。
正しくは、「〜が発売」とすると、「自分ではない誰かが行う行為」を表しているので、「新型IPHONEが発売」だけだと、「新型IPHONE」が「発売」した行為を行っている事となります。
当たり前ですが、「新型IPHONE」は自分で自分を発売する事はできません。
とは言え、雑誌や新聞などを含めて、様々なメディアでも「新型IPHONEが発売」という表現を使用しているので、これも言葉使いの進化と捉えた方が良いと言う事となります。
になります
「~になります」
洋服屋さんで服を選んでいると、店員さんが現れて「こちらが、今年の新作になります」と声を掛けられる事があります。
「こちらが今年の新作です」が正解です。
「になります」は、「時間の変化」や「状態の変化」を表す言葉です。
お客様に販売をする時は、完成されている筈なので、本来は誤った使い方となります。
しかし、この解釈も微妙で、作成側の視点で話してしまうと、デザインから作り上げていき、最終的に完成した形を「今年の新作になります」というのは、時間の変化や状態の変化を表している為、誤った使い方でありません。
しかし、どちらの例えも「こちらが今年の新作です」と言えば、誤りにはなりません。
これは、日本語の難しい所です。
「難しい使い方」を「簡単な使い方」にする為の言葉使いの進化という事となります。
simacatから一言
正しい日本語を使う様に努力しているものの、中々難しいと思います。
自動詞とか他動詞とか助動詞とか、そんな事を考えながら、お話しはできません。
一応、義務教育で習ってきた事の様です。
しかし、その義務教育の真っ只中の若い方々の言葉には、かなり難解な物もあり、日本語が難しい事を実感します。
常識が時代と共に変化する様に、正しい日本語も進化という形で、変化をします。
未来に残る言葉が、親しみを持てる言葉である事を祈るばかりです。
例には挙げませんでしたが、私が腑に落ちないのは先日、スーパーで買い物をし、会計時に、店員さんよりお釣りを受け取る時に、
「まずは7千円のお返しです」
「残り340円のお返しです」という言葉使いです。
「まず」ってなに?と思いました。
そこは、「お先に7千円をお返し致します」でしょ!と思いましたが、まぁ、小さい事なのでどうでも良いのです。
自分の言葉使いは気付きにくいですが、他人の言葉使いは気になる物です。
疑問に感じる言葉使いをされた時は、その言葉使いの正しい使い方を調べるキッカケにしてみては如何でしょうか?
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