【ざっくり解説】マネーロンダリングとは?!なぜ悪いの?!対策とは?!典型的なマネロンの手順をご紹介?!
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はじめに
銀行から「氏名・住所・生年月日・職業、取引の目的等などの確認」をされた経験はないでしょうか?
「お給料などの振り込み口座」として、なんとなく「銀行の口座」を作り、利用しているだけなのに「取引の目的」などと聞かれても戸惑う人がいるかも知れません。
実は、この確認が「マネーロンダリングの対策」となっています。
今回は「マネーロンダリング」について「ざっくり解説」を致します。
定番の「ざっくり」なので、さらに興味が深まった場合は、ご自身でお調べ頂きたいと思います。
マネーロンダリングとは
「マネーロンダリング」の意味になります。
マネーロンダリング(Money Laundering)は「マネー(Money)」と「ロンダリング(Laundering)」が組み合わされた言葉になっています。
「マネー(Money)」は「お金」となります。
「ロンダリング(Laundering)」は「洗浄、洗い替え、ごまかし」という意味になります。
よって、「マネーロンダリング(Money Laundering)」とは、「資金洗浄」という意味になります。
「ロンダリング」の意味は「洗浄、洗い替え、ごまかし」と前述をいたしました。
「マネーロンダリング」での「ロンダリング」とは「資金の出所や所有者を秘匿し、不法な手段で得られた資金を合法な資金のように見せかける違法な行為」という意味になります。
これは主に「犯罪者などが不正な手段で得た収益を合法的な経済活動の中に紛れ込ませて、資金の流れを追跡や検出から逃れる」為におこなわれます。
ちなみに「税逃れ(脱税)により、手元に残ったお金」についても、「マネーロンダリング」を利用する事で「合法なお金」となってしまう場合があります。
典型的なマネーロンダリングの手順を挙げます。
資金調達
犯罪者などが不正な手段で得た資金を金融システムに投入します。
これには現金の預金、銀行振り込み、仮想通貨などが含まれます。
資金層化
資金を複数の取引や口座を経由して転送し、その流れを複雑化させます。
これには何度も資金の移動の繰り返しをおこないます。
異なる国や金融機関を利用する場合もあります。
資金統合
資金を合法的な経済活動や投資、事業に組み込んで、不正な資金の起源を隠蔽します。
これにより、資金が合法的なものと見なされるようになります。
以上、「典型的なマネーロンダリングの手順」となります
「マネーロンダリング」は国際的な問題であり、多くの国の法律で厳しく禁止されています。
金融機関や企業は、顧客の取引に注意を払い、不審な取引や資金の流れを検知し報告することが求められています。
これにより、マネーロンダリングの防止と取り締まりが図られることを目指しています。
それでは、なぜ「マネーロンダリングが問題なのか?」となります。
「マネーロンダリングによる問題点」をいくつか挙げます。
組織犯罪の支援
「マネーロンダリング」は主に組織犯罪者が不正に得た収益を合法的な資金と見せかける手法となります。
これにより、組織犯罪が継続的に活動し、法執行機関から逃れる手助けとなります。
資金源の秘匿
「マネーロンダリング」は資金の出所を秘匿し、犯罪者が不正に得た資金を合法的な経済に組み込む手段となります。
これにより、資金の流れを追跡することが難しくなり、法執行機関の取り締まりが困難になります。
金融システムへの影響
「マネーロンダリング」が進行すると、「合法的な金融取引や投資」が混乱する事となります。
この混乱にて「金融取引や投資の信頼性」が損なわれ、これが金融システムに悪影響を及ぼす事となります。
不正取引の隠蔽
「マネーロンダリング」は不正取引を隠蔽する手段としても機能します。
不正なビジネス活動や資金源を秘匿することで、犯罪者は法執行機関や監督当局からの注意を避ける事ができます。
テロ資金調達の可能性
「マネーロンダリング」はテロリズムの資金調達手段としても利用される事があります。
国際的な取り締まりが不十分な場合、これによってテロ組織が資金を調達しやすくなります。
以上、「マネーロンダリングによる問題点」となります
これらの問題点については、「国際的な協力」と「効果的な取り締まり」が必要となります。
多くの国が「マネーロンダリング防止」の為に法律を整備し、金融機関や企業に対して厳格な規制を導入しています。
マネーロンダリングの対策
「マネーロンダリングの対策」となります。
「マネーロンダリングの対策」は、金融機関、企業、監督当局、法執行機関が協力しておこなう必要があります。
それでは「マネーロンダリングの一般的な対策」をいくつか挙げます。
顧客対面確認
金融機関や企業は、新規顧客の登録時や取引実施前に、顧客の身元を確認する為に「顧客対面確認」のプロセスを実施する必要があります。
これにより、虚偽の情報を提供しようとする試みや、不審な取引を早期に検知します。
AMLポリシーの導入
AML(Anti-Money Laundering)ポリシーは、「組織内でのマネーロンダリング対策」を整備するための重要な枠組みです。
これには、トレーニング、リスクアセスメント、報告手続き、内部監査などが含まれます。
取引のモニタリング
不審な取引を早期に検知するために、金融機関や企業は取引のモニタリングシステムを導入することが一般的です。
異常な取引が検出された場合、これを適切な機関に報告することが求められます。
トレーニングと教育
従業員に「マネーロンダリングのリスクや対策」についてのトレーニングを提供します。
従業員が「異常な取引や顧客の行動」を見落とさないようにする事が期待されます。
国際的な協力
「マネーロンダリング」は国境を越えておこなわれることが多い為、国際的な協力が不可欠となります。
情報共有や共同捜査により、国際的な犯罪組織に対抗することが可能となります。
ブロックチェーン技術の活用
仮想通貨の利用が増える中、ブロックチェーン技術により取引の透明性を高め、「不正行為を防ぐための仕組みの導入」などの検討をします。
以上、「マネーロンダリングの一般的な対策」となります
これらの対策は組織や業界や企業によって異なる要件に応じて調整されます。
厳格な対策の導入と継続的な改善が、マネーロンダリングの防止に役立ちます。
simacatよりひとこと
「マネーロンダリング」についての「ざっくり解説」でした。
「マネーロンダリング」とは「不法な手段で得られた資金を合法な資金のように見せかける違法な行為」と前述をいたしました。
この「不法な手段で得られた資金」で最近多いのが「詐欺事件や強盗事件の被害金」となります。
そして、このお金は「犯罪組織の資金源」となり、それが「闇バイトなどの資金」となります。
「マネーロンダリングの対策」には「国際的な協力が必要」となるのは、どの国にも「犯罪やテロ行為の危険性」がある為となります。
そして、その為に自国外の金融機関が利用される為、「お互いが加害者であり被害者」となります。
そうした「犯罪やテロ行為」に対する国際的な協力体制を築き、資金源を断つ事は「犯罪やテロ行為の撲滅」にもつながります。
「いちいち身分を証明しないといけないのか?」
「なんで利用目的を聞いてくるのか?」
「銀行などの金融機関」を利用する際、このような不満があるかも知れません。
しかし、「マネーロンダリングの仕組み」を知った時、これらが「犯罪やテロ行為の防止に役立つ事」と理解する事ができます。
もし、このような事を知らない方がまわりにいる場合は、ぜひ共有して頂きたいと思います。
「銀行などの金融機関によるチェック」が、じつは「自分の身のまわりの防犯に貢献している」とご理解いただきたいと思います。
ちなみに、「マネーロンダリング」と関係はありませんが、「ロンダリング」という言葉が使用される行為があります。
たとえば「情報ロンダリング」で、これは「データや情報を改ざんしたり、隠蔽したりすること」となります。
これは「マネーロンダリング」の悪いイメージのままという感じです。
しかし、「イメージロンダリング」という行為があります。
これは「評判やイメージを改善するために、ある個人や企業が広報活動やマーケティングをおこなうこと」となります。
「マネーロンダリング」や「情報ロンダリング」のイメージは悪いのですが、「ロンダリング」には「なにかを改善する」という意味で利用される場面がある事を心にとめておいて頂ければと思います。
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