うつ病の投薬治療の減薬・断薬が辛い?!減薬・断薬時の辛さをお話します!!
はじめに
うつ病となり、心療内科へ通院をする事となり、投薬治療が開始となります。
心療内科の先生の指示の元、薬を飲みながら日常生活を送れる様になると、徐々に薬を減らしていき、薬に頼らなくても正常な生活を送れる様にしていきます。
やり方は心療内科の先生により様々ですので、その方法について触れる事は致しません。
しかし、薬を減らす事で、うつ病の症状が戻ってしまう事もあります。
減薬や断薬は、心療内科の先生と上手にコミュニケーションを取りながら、無理をしない範囲で行う必要があります。
減薬・断薬とは
うつ病を患っている方にはお馴染みの言葉ですが、「減薬・断薬」とは薬を減らしたり止めたりする事です。
例えば風邪を引いた時、風邪の症状と併せてお腹が下ってしまうとします。
その様な時は内科を受診して「感冒薬」と「整腸剤と下痢止め」を処方して頂きます。
薬を飲み始める事で、風邪の症状は残っていますが、お腹の調子は戻ったとします。
その場合、「感冒薬」のみを飲み続け、「整腸剤と下痢止め」は飲む事を止めます。
これが「減薬」です。
もちちろん「下痢止め」だけを止めるのも「減薬」となります。
風邪の症状が治れば全ての薬を止めます。
これを「断薬」と言います。
風邪と違い、うつ病の症状がなくなるまでは、凄く長い時間を必要とします。
そして、うつ病の投薬には「抗うつ薬」「抗不安薬」「睡眠薬」と併せて処方される事が多くあります。
どれも脳に対して効果のある薬の為、依存性が高くなりますので、薬の量や種類を削っていく「減薬」は非常に難しい事なのです。
減薬・断薬が出来る事は嬉しい
投薬治療により生活が安定してゆき、心療内科の診察時間も毎回5分ほどが続くと、「そろそろ薬を減らして行こうか」というお話しを頂きます。
薬に依存しないと、生活ができない事に対する不安はありますし、毎日薬を飲むのも面倒なので、薬から開放される事を嬉しく感じ、薬から開放されれば元の自分に戻れると思うと、気持ちも少し楽になるのです。
実際に行うと辛い過去が蘇る
心療内科の先生の指示で、複数種類の薬を少しずつ減らしていく形で、減薬が始まります。
初めは、抗うつ薬を毎日2錠の所を1日おきに1錠とします。(2錠・1錠・2錠・・・)
抗うつ薬は、薬の効果が出るまでに、2週間ほどかかると言われています。
従って、抗うつ薬の効果が抜けるまでも、それ位の期間が必要と思われるかも知れませんが、翌日から何となく不安感を感じ出し、うつ病と診断された頃の自分が蘇ってきます。
人によっては、頭痛や胃痛も出てきます。
そして、何とも言えない不安感や無気力の感覚、周りに恐怖を感じ始めます。
「たった1日で?」と思う事なく、自分のダメさ加減に嘆く事となります。
減薬した状態に慣れるまで、まだ数ヶ月を必要とします。
この状態で今後も生活を送る事ができるのか?、本当に断薬はできるのか?、全てが不安に感じます。
うつ病の主な症状なのですが、不安が不安を呼び、そして恐怖となっていきます。
そして、自分の存在を否定したい気落ちでいっぱいとなってしまいます。
そして減薬を中止する
この様な状態となった時は、一刻も早く心療内科の先生にお話ししましょう。
即刻、減薬は中止となります。
減薬が中止された事により、「減薬でダメなら断薬はできない。一生薬に頼った生活を送らなくてはいけないのか?」と思い、この先について不安になる事もあるかと思います。
しかし、今を何とかしないと、この先はありません。
薬を元に戻すと、少し前向きに考えられる様になります。
先行きの不安を感じる
うつ病の薬はもちろん、精神系に効く薬は、体に良い影響を与える事はありません。
飲み続ける事により、体は蝕まれていきます。
しかし、止めてしまうと心が蝕まれていきます。
なぜ、こんな状態になってしまったのだろうと考えます。
そして不安となり、自分を否定する考えを持つ様になります。
長い期間、安定をした生活ができていたのに、「減薬」の失敗で非常に落ち込むかも知れません。
しかし、うつ病は治るのに時間のかかる病気です。
「減薬」の失敗も長い時間の一部だと思う事が大切ですし、何よりも経験ができた事が一番重要ななのです。
勝手に断薬をしてしまう人へ
うつ病の人の怖い所でもあるのですが、心療内科の先生の言う事を聞かずに、薬を止めてしまう人がいます。
それで生活が出来るのであれば、問題はありません。
しかし、究極に追い込まれて、心療内科に出戻って大泣きをされる人が多いそうです。
精神系の病気は、治る事は難しいのです。
面倒でも最低限の事をしていかないと、生活を送れません。
従って、最低限の事として「心療内科へ行って、薬をしっかりと飲む」ようにして下さい。
勝手に薬を止めて、落ち込んで、自分を責めて、その繰り返しでは辛い思いをする分、損をしています。
「心療内科へ行って、薬をしっかりと飲む」事で、少しは辛さが和らぎます。
simacatから一言
うつ病歴の長い方には「勝手に断薬をする方」もいれば、「勝手に薬を変える方」もいます。
「勝手に薬を変える方」とは?と思われるかも知れませんが、ネットの書き込みで薬を調べて、ネットで注文をするのです。
薬事法などの事は置いておいて、この行為は非常に危険です。
精神系の薬は脳への刺激をコントロールする物です。
従って、年齢や体重や副作用などを勘案して、精神科の医師は処方を考えています。
素人が勝手に決めて、飲んで良い物ではありません。
これをお読みになった「勝手に薬を変える方」は、心療内科の診察を受け、正しい薬を処方して頂いて下さい。
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