障害年金を受給していても楽ではない?!障害者も働かないと生活ができない!!
はじめに
障害年金の受給と言うと、障害者は働かなくても良いなどの誤解をしている方がいます。
今回はその誤解について、投稿致します。
国民年金にしても厚生年金にしても、仕事をしていると20歳以上の方は支払いを義務付けられています。
義務と言われていますが、それなりのリターンがあります。
例えば、住民税はみなさんがお住いの地域の為に利用されています。
国税に至っては、我々も分からないレベルで、生活に密着した形で利用されています。
確かに無駄に利用されているケースも否定はできません。
天下りで有名な特殊法人や復興支援の為のお金が無駄に利用されている事はニュースなどで報道されるくらいですので、実態はもっと酷い状況だと思います。
しかし、本当に困っている人の救済に使用されるお金まで、無駄と言われてしまうのは少々厳しいご意見かと思います。
是非、お考え頂きたいと思います。
貴方や貴方の家族や親族が、ある日突然、五体満足ではなくなってしまった時の事を。
障害者には障害年金が必要
障害者も仕事はできる
障害者も障害の度合いによっては、仕事をする事が可能な方がいます。
こうした方々は、障害年金を頂きつつ仕事に就いています。
しかし、健常者の方と比べると、賃金が低い傾向にあります。
身体や心に障害を持つ人は、健常者の方々に比べて、仕事をこなすペースが遅くなります。
健常者が1時間に1を消化する所を障害者は0.5ほどしか消化できないと考えて下さい。
そして、それでも一生懸命に作業をしています。
更に、障害を持つ人が辛いと考えている事が健常者との差です。
健常者の方々が100%のお給料を貰ってお仕事をしている中で、障害者の方々はその半分ほどしかお仕事ができないのでお給料は満額いただけません。
その補填として障害年金を頂いているとお考え下さい。
企業努力
大きな企業になりますと、障害者雇用の義務付けをしています。
雇用を義務付ける事により、障害者が働く環境も整えられれば良かったのですが、なかなか、その様にはなっていないのが実態です。
障害者を労働をさせても、健常者と同じ様な成果を出させる事ができれば、格差をなくせるのですが、やはり障害者は、健常者に比べると成果を出せない状況にあります。
歩く必要のない仕事を歩ける人が行う必要はありませんし、喋る必要のない仕事を喋れる人が行う必要はないのです。
障害者も健常者も適材適所で労働をさせて、同じ成果を出させる事が望ましく、それは「企業の努力」が必要となります。
しかし、一方的に「企業の努力」と言われても、「努力に見合う物」がないならば、努力をする意味がありません。
「企業の利益」の面から見ると、価値を見出す事ができないのです。
障害者も生活をしなくてはいけない
健常者の働く理由として、生活の為という回答が最も多いでしょう。
障害者も同様に生活をしなくてはいけません。
生活をする為には収入が必要です。
しかも、障害者は健常者と違い、通院の為の交通費や治療費が必要な場合があります。
障害年金を頂いていても、足りないのが現実なのです。
従って、働いている方でも障害年金を受け取って生活をしています。
健常者の全ての方ではないと思いますが、障害者に無理はしなくて良いと言う言葉を使われる事があります。
心遣いからの言葉だとは思います。
しかし、健常者の方も無理をしている様に障害者の方も仕事をする為に、常識の範囲内で無理はします。
そして、それなりに責任を持って仕事を行い、生活に必要な収入を得ているのです。
他人事ではない障害年金
明日は我が身
障害年金は、年金を支払っている必要があります。
20歳以上で国民年金か厚生年金の支払いをしていないと、障害年金を受給する資格はありません。
従って、現在働いている方々がある日突然、病気や事故で、後遺症が残った方が受給対象となるのです。
「そんな事は起きない」とお考えの方は、これを機に考えを改める事をお勧めします。
それは、本当に突然起こるのです。
もし、自分がそうなったらと考えた時、障害を持ったまま、安心して仕事をする為には環境が大切なのです。
自分は違うからと他人事で過ごし、ある日突然自分の身に降り掛かった時に、「生活はどうして行くのか?」最低限の暮らしを続けて行く為には、お金が必要で、「どうしたら安定した生活を送れるのか?」を考えた時に、障害年金は非常に有難い制度となるのです。
民間の保険でカバー
年金ではなく、民間の生命保険でカバーを考えている方もいらっしゃると思います。
それも間違いではないのですが、民間の生命保険は年金と違い、支払額に限界がある事を忘れないで下さい。
そして、医療費特約や入院特約などの他、所得補償保険・就業不能保険などの検討をお勧めします。
simacatから一言
障害年金を受け取っていても、仕事ができない理由にはなりません。
これは、働きなさいと言う意味では無く、社会との繋がりを断つ事は考えないで欲しいと言う意味です。
もちろん、動く事が難しい重度の障害を抱えている方は、職場に赴く事はできません。
しかし、もしご本人にその意思があれば、何らかの方法で社会と繋がりを持たせてあげる事は、悪い事ではないと思います。
障害者には障害者にしか分からない視点がある筈です。
健常者と障害者の垣根が低くなる様な社会であれば良いと思います。
話しは変わりますが、パラリンピックで注目しているのは車椅子のバスケです。
あれはスポーツと言うより格闘技ですよね。
激しいぶつかり合いはアイスホッケーに似ています。
怪我をしない様にプレーして頂きたいと思います。
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